【あしもと色々】足元?足下?足許?脚元?

【あしもと色々】足元?足下?足許?脚元?
一口に「あしもと」って言っても色々な漢字があります。それに、そもそも「あしもと」って具体的にどこをさすのか、分かりませんよね(汗

そこで、「足元」「足下」「足許」「脚元」という「あしもと」の意味や違い、 「あしもと」関連の慣用句などを調べてみました。

結論から言いますと、NHKやTVキー局などが加盟する、日本新聞協会の新聞用語では「あしもと」の漢字は「足下」や「足許」ではなく、「足元」に統一表記と記されており、マスコミ関係では「足元」が主流になっています。

とは言うものの、「足元」以外の漢字も使われていますので、違いなどを見ていくことにします。

「足元」「足下」「足許」「脚元」の意味や違い

足元とは

「足元」は「立っている足のまわりの場所」を意味します。「足下」は漢字が示すように足の接地している足の下の箇所を意味しますが、「足元」は床や地面などについた足の周囲をさしますので、今いる場所から1~2歩ほど進めるくらいの範囲を言います。

「足」は足首からつまさきの部分を意味し、「元」は「根源」とか「ものごとの始まり」などを意味します。

よく、「アシモトに気をつけて下さい」とか「アシモトを見る」と言いますが、この場合は基本的に「足元」を使います。

「足元」も「足下」も同じ読み方ですし、意味もほとんど同じですが、「足元」は「足下」よりも少し広い範囲を指すと覚えておけばOKです。

足下とは

「足下」も「あしもと」と読み、足の接地している足の下の箇所やその周囲を意味します。

周囲と言っても、「足元」が意味する足の周囲1~2歩ほどの範囲よりも狭い、足の裏の真下あたりの周囲を指します。

「アシモトから鳥が立つ」とか「アシモトに火が付く」とかは基本的に「足下」という漢字を使いますが、ネットで検索すると「足元」を使っているケースが散見されます。

なお、「足下」は「そっか」と読む場合もあります。

「そっか」と読む場合は、相手のあしもとやあなたのそばという意味となり、男性が一般の人に対して手紙を送る際に使う脇付(わきづけ)に使います。

脇付とは、手紙を出す相手の宛名に書き添えて、いっそうの敬意を表す言葉のことです。

足許とは

「足許」も「あしもと」と読み、「足元」や「足下」と同じく足の周辺を意味します。

「足元」や「足下」との違いは、「足元」よりもさらに1~2歩分広がった範囲を意味します。

記号で表すと、範囲の大きさは「足許」>「足元」>「足下」という感じですね。

「アシモトが揺らぐ」とか「アシモトがぬかるむ」とかは基本的に「足許」を使うようです。

ただし、常用漢字表の音訓では「許」は「もと」と読めないので、公用文・教科書・新聞・放送などでは「元」を使うことになっています。

脚元とは

「脚元」も「あしもと」と読みますが、「足元」「足下」「足許」と異なり、足の周囲の地面というより「脚部の下あたり」を意味します。

人のあしを指す部分によって区別する場合、足首からつまさきまでを「足」と呼び、足首から骨盤までを「脚」と呼びます。

ですから、「アシモトが冷える」は基本的に「脚元」を使います。足の周囲の地面を表わす「足元」「足下」「足許」より、「脚部の下あたり」を意味する「脚元」の方がしっくりきます。

「足元」の使用例

新聞用語では「あしもと」の漢字は「足下」や「足許」ではなく、「足元」に統一表記されているわけですし、「足元」を使っておけば間違いないという感じですね。

ただ、雑学として範囲の大きさを「足許」>「足元」>「足下」と覚えておいても損はしません。

最後に、「足元」の慣用句を載せておきます。「足下」を使用しているものもありますが、ここでは「足元」に統一してあります。

「足元が軽い」
喜びなどで、歩くときの足の運びが軽快なこと。

「足元にも及ばない」
相手が優秀で比べものにならないこと。

「足元を固める」
基礎となる部分を作ること。

「足元から鳥が立つ」
身近な所で意外なことが起こること。急に思いたって慌ただしく物事を始めること。

「足元に付け込む」
相手の弱点を見抜いて利用する。弱みに乗じること。

「足元を見る」
相手の弱点を見つけて、そこにつけこむこと。

「足元を脅かす」
相手を危うくさせること

「お足元の悪い中」
悪天候にも関わらず、来てくれたことにお礼を述べること。

「足元に火がつく」
危険が身辺に迫っていること。

「足元の明るいうちに」
自分が不利な状態にならないうちに。

※この記事に掲載されている情報については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。

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