【四方八方】四と八という漢字の意味は?

【四方八方】四と八という漢字の意味は?

今回の記事は漢字の「四」と「八」が持つ意味についてです。何気なく使っていますが、何故「四」と「八」を使うのでしょうか?

色々調べて、「四」と「八」を使う熟語もあわせて集めてみました。

「四」と「八」を使った言葉の意味

「四方八方(しほうはっぽう)」の意味

1/あらゆる方向や方面。あちらこちら。あっちこっち。全ての方向。
2/「四方」は東・西・南・北で、「八方」は東・西・南・北・北東・北西・南東・南西。

「八方」に「四方」が含まれるなら、「八方」だけで十分ではないの?と思ってしまいますが、「四方八方」は、「あらゆる方角」をさらに強調した言い方なのです。これでもか!という感じですね。

「八方」だけであらゆる方面を表す言葉には、「八方に目を配る」、「八方丸くおさまる」、「八方睨み(はっぽうにらみ)」、「八方美人」、「八方塞ふさがり」などがあります。

「四通八達(しつうはったつ)」の意味

1/道路や交通が四方八方に通じていること。道路網が発達して便利なこと。
2/転じて、往来の激しくにぎやかな所をいう。「四通」は道路・交通が四方に通じていること。

「四衢八街(しくはちがい)」の意味

1/大通りがあらゆる方面に通じた大きな街のこと。またはそのような大きな街のたとえ。
2/「衢」と「街」はどちらも四方に通じる道のこと。

「四八の相好(しはちのそうごう)」の意味

1/三十二相と同じ意味で、仏のみが備えている32のすぐれた身体的特徴。
2/女性の容貌・姿形についての、一切の美しさ。三十二所。
*エイトフォーの発想のように4×8=32?

「四苦八苦(しくはっく)」の意味

1/とても苦労すること。仏教語で、あらゆる苦しみという意味。
2/四苦は生、老、病、死で、八苦は四苦に愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五陰盛苦の四つを加えたもの。

「四荒八極(しこうはっきょく)」の意味

1/世界中のあらゆる場所、地域のこと。世界の隅々までという意味。
2/「四荒」は北方の觚竹、南方の北戸、西方の西王母、東方の日下の四つのことで、この四方の果てにあるえびすの国のこと。えびすは異民族の別称。「八極」は八方の地の果てという意味。

「四」の意味

漢字の「四」は死と音韻が通じることから、日本では「忌み数」とされています。

個人的には、四つ葉のクローバー、四番バッター、四合わせ(幸せ)、そして桜咲く入学式の四月というイメージを持っていますので、「四」を「忌み数」とは思っていません。それに、縁起が悪ければ四神や四天王という神仏に「四」という数字は用いませんから。

「四」という漢字が持つ意味は色々ありますが、「八」と一緒に使用する場合は、基本的要素とか必要不可欠な要素というような意味で使用されています。そして、「八」は「四」を含み、「四」+「八」で「あらゆる」とか「すべて網羅した巨大なスケール」という意味合いになります。

今は使いませんが、大昔の甲骨文字時代は「一、二、三、亖」という漢字を使っていました。「三」の次が「亖」だと納得はしますが、逆に見にくいというか見分けるのが難しいかも知れません。

今、使用されている「四」はもともと「口の中に歯や舌が見える様子」を表した漢字で、本来の意味は「息」を表します。

〇 四個で1組の代表的な概念

四則:加法・減法・乗法・除法。
四季:春・夏・秋・冬。
四方:東・西・南・北。もしくは左・右・前・後。
四隅:北東・北西・南東・南西。
四苦:生・老・病・死。
四生:胎生・卵生・湿生・化生。佛教において、生命の生まれる方法の総称。
四神:北の玄武・南の朱雀・東の青竜・西の白虎。
四凶:渾沌・饕餮・窮奇・檮杌。
四天王:多聞天・増長天・持国天・広目天。俗に、ある分野で特に優れた四人組を指す。

「八」の意味

「四」とは逆で、漢字で「八」と書くと下の方が広がる事から「末広がり」を意味し、日本では幸運とされています。

古代の日本においては、「八」 は聖数とされ、また、八島、八雲、八咫鏡、八重桜などのように、漠然と数が大きいことを示すのにも使われました。

また、「八」を用いた八十(やそ)、百八十(ももやそ)、八百万(やおよろず)なども数が大きいという意味で用いられます。

慣用表現では、「八方塞がり」「八方美人」「八紘(=世界)」のように、「全ての側面」という意味で八が用いられています。

〇 八個で1組の代表的な概念

八方:北・南・東・西・北東・南東・北西・南西。四方に四隅を加えた8方位の総称。
八卦:乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤。それぞれ方位や吉凶を表すのに用いる。
八音:金・石・糸・竹・匏・土・革・木。原材料8種類の楽器の総称。
八旗:正黄・鑲黄・正白・鑲白・正紅・鑲紅・正藍・鑲藍。清王朝における8つの旗。
八正道:正見・正思惟・正語・正業・正命・正精進・正念・正定。佛教で、悟りに至るための8種類の方法。
八徳:仁・義・礼・智・信・忠・孝・悌
八虐:謀反・謀大逆・謀叛・悪逆・不道・大不敬・不孝・不義
八門遁甲:開門、休門、生門、傷門、杜門、景門、死門、驚門

まとめ

今回は、【四方八方】四と八という漢字の意味は?というタイトルの記事でした。

「四方」は東・西・南・北で、「八方」は東・西・南・北・北東・北西・南東・南西を意味し、「四方八方」と合体すれば、あらゆる方向や方面を意味するというのが結論です。

それ以外にも「四」と「八」を合体させた熟語があり、興味深く調べることができました。

たまには、何気なく使っている熟語などの何故?を考えるのも面白いですよ♪

※この記事に掲載されている情報については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。

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