写真提供:金沢市 「玉泉院丸庭園」
【玉泉院丸庭園の概要】
「玉泉院丸(ぎょくせんいんまる)庭園」は、織田信長の四女で、加賀藩二代藩主「前田利長」の正室であった「玉泉院」の屋敷跡に、加賀藩三代藩主「前田利常」が作庭した庭園です。作庭の始まりが1634年(寛永11年)ですので、兼六園よりも古い庭園ということになります。
庭園は「辰巳用水(たつみようすい)」を水源とする池泉回遊式の大名庭園で、見事な庭園であったとされていますが、残念ながら明治に入って廃絶されました。
現在の「玉泉院丸庭園」は、平成20年から5年間をかけて庭園の姿を再現させるための調査・設計を行い、平成25年に整備工事に着手し、平成27年3月にオープンしたものです。
【玉泉院丸庭園の紅葉】
「玉泉院丸庭園」は石川県金沢市にある人気の紅葉スポットです。
「玉泉院丸庭園」の紅葉は例年11月上旬から11月下旬が見頃です。
「玉泉院丸庭園」は「池泉回遊式庭園」なので、庭園を回ると様々なアングルで景色が変わり、大名庭園の秋景色を楽しむことができます。
特に、色とりどりの戸室石を配した「色紙短冊積石垣(しきしたんざくづみいしがき)」を中心とした紅葉が美しく、見応えがあります。
写真提供:石川県 「色紙短冊積石垣」
「色紙短冊積石垣」は、石垣の上の方に滝が組み込んである特別な石垣で、滝口には黒色の坪野石でV字形の石樋が設置されています。
「色紙短冊」というのは、正方形の石が色紙、縦長方形の石が短冊で、それらが段違いに綺麗に埋め込まれています。このように、形・色・模様・配置などについて工夫が施された石垣と庭園は、金沢城ならではの傑作とされています。
写真提供:石川県 「玉泉庵」
また、江戸時代に露地役所(庭の整備管理に関する役所)があった場所に、庭園の全景を眺められる休憩所「玉泉庵(ぎょくせんあん)」が設置されています。
「玉泉庵」からは「色紙短冊積石垣」をはじめとした石垣群を借景に庭園の美しい秋景色が切り取られたように見ることが出来ます。まさに、「屏風絵(びょうぶえ)」の世界です。
「玉泉庵」には、来園者が気軽に立ち寄ることができる休憩室、金沢城公園や周辺観光のガイドを行う案内所、石垣や庭を眺めゆったりとくつろげる和室(茶室)という3つの機能があります。
「玉泉庵」の和室では抹茶と季節ごとのオリジナル生菓子で呈茶を行うほか、茶会など貸切りで専用利用もできます。
「玉泉庵」の営業時間は、午前9時から午後4時30分まで(受付は午後4時まで)となっています。なお、午後12時から午後13時までの清掃時間は入館できません。また、貸切で利用されている時など、入館できない場合があります。
休館日は年末年始の12月29日から1月3日までです。
呈茶料金は抹茶730円(オリジナル生菓子付き)となっています。
【庭園のライトアップ】
写真提供:金沢市 「玉泉院丸庭園」のライトアップ
金沢城公園・玉泉院丸庭園は、毎週金曜日・土曜日の夜、園内を夜間開園します。(11月29日までは毎日)
ライトアップされた庭園や石垣、城郭建造物を楽しめます。
【玉泉院丸庭園へのアクセス】
(バス)
JR金沢駅兼六園口(東口)乗車、「広坂」バス停下車 徒歩5分
城下まち金沢周遊バス・兼六園シャトル・北陸鉄道路線バス・西日本JRバス「香林坊」バス停から徒歩約7分
(タクシー)
JR金沢駅から約10分
(車)
駐車場がありませんので、近隣の駐車場をご利用ください。
金沢歌劇座有料駐車場:76台
金沢市役所・美術館駐車場:319台
香林坊地下駐車場:813台
石川県政記念しいのき迎賓館:95台
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