【西田家庭園「玉泉園」の概要】
写真提供：金沢市 「西田家庭園 玉泉園」
兼六園のすぐ近くにある「玉泉園」は、兼六園より約120年古い歴史を持つ加賀藩ゆかりの庭園で、今から約400年前の江戸時代初期に加賀藩の上級武士だった初代「脇田直賢（わきたなおかた）」が造り始め、四代「脇田九兵衛」まで約100年を費やして完成させました。総面積は約2370平方メートル（約720坪）あります。
1960年（昭和35年）5月27日に県の名勝に指定されましたが、明治時代初期に脇田家が金沢を離れた後は西田家が屋敷と庭園を受け継いだため、県指定名勝の登録名も「西田家庭園」となっています。
「玉泉園」は日本国内でも6例しか確認されていない、幻の様式とされる「玉澗（ぎょくかん) 様式」で作られています。
「玉澗様式」の特徴は次の4点で、「玉泉園」はそれらすべてを備えているとされています。
（1）築山を二つ設けてある、（2）築山の間に滝を組んである、（3）滝の上部に石橋（通天橋）を組んである、（4）石橋の上部は洞窟式になっている。
崖地をうまく利用した上下二段式の「池泉（ちせん）回遊式庭園」で、庭園内には金沢最古の茶室「灑雪亭（さいせつてい）」があり、茶道体験を楽しむことができます。
「玉泉園」という名称は、織田信長の四女で、加賀藩二代藩主前田利長の正室「玉泉院（ぎょくせんいん）」に由来します。
「玉泉院」は直賢を気に入り、養育し、さらに直賢を脇田家の養子にさせるように尽力したそうです。そういう関係から、庭園に玉泉院という名称を使うことが許されたのです。ちなみに、池泉の水源は「兼六園」から引かれています。
なお、名前が似ているので、「玉泉院丸庭園」と混同する方が多いのですが、まったく別の庭園です。
【西田家庭園「玉泉園」の紅葉】
「玉泉園」は石川県金沢市にある人気の紅葉スポットです。
「玉泉園」の紅葉は例年10月下旬から11月末までが見頃です。
園内にはミズバショウ・カキツバタ・キンモクセイ・サザンカ・ヤマブキ・ドウダンツツジなど数百種の草木があり、四季を通じて来園者を楽しませてくれるのですが、特に紅葉シーズンの燃えるような鮮やかなカエデが圧巻です。
古風な茶室「灑雪亭」と鮮やかな紅葉のマッチング、「灑雪亭」の部屋から眺める日本庭園の紅葉、水面に映える紅葉の美しさなど、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような秋の景色を楽しめます。
【ガーデンレストランかなざわ玉泉邸】
2014年（平成26年）4月1日、この武家屋敷を現代的にアレンジした、趣きあふれるガーデンレストラン「かなざわ玉泉邸」がオープンしました。ミシュランガイド富山・石川（金沢）2016 特別版で一つ星を獲得しています。
日本海でとれた魚介類や滋味ゆたかな加賀野菜など、四季折々の新鮮な幸をふんだんに使った本格的な会席料理ですので、金沢ならではの日本料理を味わいたい方におすすめです。
県の名勝に指定された見事な庭園を散策し日本料理を楽しめるなんて、こんな雰囲気の良い店は、なかなかありませんので、金沢に来られたさいには、ぜひ訪れたいスポットですね。ライトアップされた晩秋の庭園を眺めながらの会席料理は贅の極みかもしれません。
完全予約制で2名から利用できます。
【西田家庭園「玉泉園」へのアクセスや料金など】
（住所）〒920-0932 石川県金沢市小将町8-3
（電話番号）076-221-0181
（FAX番号）076-221-0381
（料金）
入場料：一般700円、高校生600円、小・中学生500円
抹茶800円、お手前付（茶道体験）2,300円
※お手前付は3日前までに要予約。
（営業時間）
9:00～17:00（11月21日～12月24日9:00～16:00）
（定休日）
2018年12月より、水曜日（祝日の場合は翌平日）
（冬期休業期間）
12月25日～翌2月末（※庭園見学も不可）
3月1日より通常営業。
（所要時間）
約30分、茶道体験は約60分
（車）
金沢駅から約15分、金沢森本ICから約15分、金沢東IC・金沢西ICから約20分
（バス）
城下まち金沢周遊バス・兼六園シャトル・北陸鉄道路線バス・西日本JRバス「兼六園下･金沢城」バス停から徒歩約2分。
金沢ふらっとバス材木ルート「兼六園下」バス停から徒歩約2分
※料金は定時・随時の改定や増税等による改定がありますので、公式ホームページにて最新の情報をご確認くださいますようお願い致します。
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