あなたは「難消化性デキストリン」という魔法の粉をご存知ですか?
もし、ご存知なければ、ご自宅にあるトクホのお茶などのラベルをご覧下さい。ほとんどのトクホに「難消化性デキストリン」が含まれています。
知る人ぞ知る!というトクホ成分で、知らない人の方が多いです。それに、「難消化性デキストリン」は食品であり、薬ではないので、専門家の方でさえ知らない方もいます。
実際、私は血糖値とメタボで数年前に特定保健指導を受けたのですが、担当の方は食物繊維には詳しかったのですが、「難消化性デキストリン」は知りませんでした。
私が初めて「難消化性デキストリン」を知ったのはトクホのお茶です。同じお茶なのにトクホのお茶が超高いのは何故?という素朴な疑問を持ったので、調べたのです。
そうしたところ、トクホのお茶には「難消化性デキストリン」という成分が含まれていたのです。そして、「難消化性デキストリン」を検索すると袋売りされていました。
えっ?これを買って、お茶に入れればトクホ茶やんか!
というわけで、我が家の難消化性デキストリン生活が始まりました。これさえ入れれば、国が未承認のトクホ茶などが自宅で作れるんです♪
しかも、単価を考えると価格はウソのような安さです(笑
「難消化性デキストリン」は無味無臭で水に入れるとサラッと溶けますので、お茶だけでなくコーヒー、味噌汁、ラーメンなどをはじめ色々な食品に入れることができます。
お勧めしませんが、私はビール、ワイン、チューハイ、水割りなどのアルコール飲料にも入れています。簡単に非公認の自家製トクホ酒になりますよ(笑
ただ、お酒を飲むと、どうしても油っこい食事になってしまいますので、直接お酒にいれなくても、飲酒前に「難消化性デキストリン」を摂っておけば安心ですね。
難消化性デキストリンって何物?
そもそも、「難消化性デキストリン」とはどのようなものか?ということですが、一言で言いますと、「水溶性食物繊維」です。
もう少し詳しく言いますと、トウモロコシのデンプンを加水分解しますと、「デキストリン」という低分子量の炭水化物が得られます。
名称どおり、その中から消化しにくい「デキストリン」を取り出して調製した水溶性食物繊維が「難消化性デキストリン」です。
何故、食品工業でこのようなものが作られ、トクホ成分になったのか?という疑問ですが
ご存じのように日本人の食生活が欧米化したことから、食物繊維の積極的な摂取が必要となったので、不足しがちな食物繊維を補う目的で「難消化性デキストリン」が作られました。
「難消化性デキストリン」はクセもなく水にも溶けやすく、溶かした場合はほぼ透明で、耐熱性や耐酸性に優れている食品素材ですので、色々な食品に利用されています。
難消化性デキストリンの作用
難消化性デキストリンは食品ですので、医薬品のような強力な改善効果はありませんが、次のような緩やかな作用が報告されています。
食後血糖値上昇抑制作用、糖尿病予防、食後の血中中性脂肪上昇抑制作用、脂質異常症予防、脂質代謝を調節して動脈硬化の予防、便秘予防、肥満予防、大腸癌の予防、免疫強化、腸内感染の防御、腸管運動の促進、ミネラル吸収の促進などの作用があることがわかっています。
なお、「難消化性デキストリン」はトクホだけではなく、機能性表示食品にも有効成分として使われていますので、いかにも健康に良さそうですね。
この作用の中でも特に注目されているのが、トクホや機能性表示食品の通販番組やテレビCM等でよくみかける、食後の血糖値上昇抑制作用と食後の血中中性脂肪上昇抑制作用です。
食後の血糖値上昇抑制作用
私もそうですが、早食いの人はすぐに御飯のおかわりをしたくなります。炭水化物の大好きな人ならなおさらです。
炭水化物を食べた後に、さらに食欲が増して炭水化物が欲しくなってしまうのは、次のような理由からです。
まず、炭水化物を食べることで血糖値が急激に上昇し、その後で大量のインスリンが分泌されるので血糖値が下がります。
その後、体はまたバランスを保つため血糖値を上げようとします。それで、炭水化物が欲しくなってしまうのです。
血糖値の上昇度合にもよりますが、短時間に急上昇する「血糖値スパイク」はこれを放置しておくと動脈硬化が進みやすくなり、心筋梗塞、脳梗塞、がん、認知症などのリスクが上昇するそうです。
食後にグッタリしたり、眠気を感じるほど疲労感がある方は「血糖値スパイク」かもしれませんので、要注意です。
そこで登場するのが、「難消化性デキストリン」です。
食事と一緒に「難消化性デキストリン」を摂取させたヒト試験では、でんぷんの消化過程で生成される麦芽糖の消化を抑制することで食後の血糖値の急激な上昇を抑えることが確認されています。
急激な上昇を抑えることができれば、大量のインスリンが分泌されたり、それによる血糖値の下降も防げますので、悪循環を断ち切れるということになります。
それに、「難消化性デキストリン」は食物繊維ですから、お腹が減りにくくなりますので、一挙両得のようなものです。
さらに、お腹が減りにくくなるということはダイエットにもつながりますので、過酷なダイエットは嫌だけど、簡単にできるダイエットならやりたいという方にお勧めです。
食後の血中中性脂肪上昇抑制作用
この作用をアピールする通販番組やテレビCM等も多いですね。
「難消化性デキストリン」を脂肪の多い食事とともに摂取すると、食事に含まれる脂肪の吸収が抑制されるため、食後血中中性脂肪の上昇は緩やかになります。
このメカニズムを詳しく言いますと、「リパーゼ」、「モノグリセリド」、「脂肪酸」、「ミセル」などという専門用語の羅列になります。
なので、簡単に言いますと、「難消化性デキストリン」が脂質を覆うので吸収が抑制されるということになります。
また、上部消化管における脂肪の吸収を抑制されることで、吸収を逃れた脂肪は便中へ排泄されると考えられています。
実際に「難消化性デキストリン」の摂取により便中脂質が増加したことが確認されているそうです。
「難消化性デキストリン」の摂取により、食後血中中性脂肪の上昇が緩やかになるメカニズムは分かりましたが、緩やかになるとどのような良いことが起きるのでしょうか?
中性脂肪は「体内にエネルギーを貯蔵する」という大切な役割を担っていますので、ゼロにするのはマズイですが、多すぎると様々な病気に罹患する可能性が高まります。
まあ、中性脂肪はブドウ糖という生命を維持するためのエネルギーの不足を補う形で利用されているという感じですね。
ところが、エネルギーとして使用されずに余った中性脂肪は、肝臓や脂肪組織、皮下、血中に蓄えられて、その多くは皮下脂肪になってしまいます。これが問題なのです。
上記のように、使用されずに余った中性脂肪が体内に蓄えられますと、血液中の中性脂肪が増えて動脈硬化のリスクが高まり、心筋梗塞や脳卒中を起こしやすくなります。
それに、私もそうですが今や日本人の3人に1人が脂肪肝といわれています。昔は大したことのない軽い病気と考えられてきましたが、最近では脂肪肝が肝硬変や肝臓がんへと進行する可能性があり、さまざまな生活習慣病のリスクも高めることがわかってきました。
お酒を飲まない人や若い女性にも脂肪肝は急増していますので、注意が必要です。
難消化性デキストリンの色々情報
現時点での市販のトクホ茶などの「難消化性デキストリン」の含有量を確認してみました。
1/「『十六茶』プラス」3つのはたらき630
難消化性デキストリン5g:1日当たり1本(630ml)
2/ペプシデラックスゼロ
難消化性デキストリン5g:1日当たり1本(580ml)
3/伊右衛門プラスおいしい糖質対策
難消化性デキストリン5g:1日当たり1本(500ml)
それ以外にも多数の商品がありますが、ほとんどが500ml前後の飲料で、難消化性デキストリンの含有量は5gです。
じゃあ、この5gという量は適正なのか?ということですが、個人的には少ないのではないかと思います。
食物繊維は1日当たり食物繊維19g(成人男性)以上の摂取が望ましいのですが、現代人の食生活では1日当たり5g~10gほど不足していると言われていますので、トクホの含有量については1日5gが多いのだろうと思います。
しかしながら、食物繊維をあまり摂っていない方や食後の血糖値、中性脂肪が人一倍気になる方にとっては5gは少ないと思いますので、それこそケースバイケースですね。
「難消化性デキストリン」は食品ですから安全ですが、人によっては摂りすぎで下痢になった方もいるそうですので、そこは自己責任でお願いします。
特に医師による治療をされている方は主治医に確認された方が無難です。
あと、いつ摂るのか?ということですが、食前が良いらしいのですが、こだわる必要はないと思います。
私のやりかたは食前に「難消化性デキストリン」のお茶を飲んだり、味噌汁はもちろん食事そのものに入れて摂っています。もちろん、たっぷりと使います。
それと、商品によっては水に溶けにくいものがありますので、レビューについては必ず確認して下さい。
私はうかつにも価格に目がくらみ、最初の商品は常温の水に溶けにくくてストレス大でしたから。
今、リピートしているのはロハスタイルの「難消化性デキストリン」ですが、お勧めです。
常温の水はもちろん、色々な料理に使えますので、食物繊維不足の解消にはもってこいです。
まとめ買いが得なので、私は大きな袋を2袋買ってタッパに小分けして使っています。最初は小袋に小分けして使いましたが、湿気で袋とスプーンがネチャネチャになったのでやめました。
まとめ
このように「難消化性デキストリン」は食後血糖値上昇抑制作用、糖尿病予防、食後の血中中性脂肪上昇抑制作用、脂質異常症予防、脂質代謝を調節して動脈硬化の予防、便秘予防、肥満予防、大腸癌の予防、免疫強化、腸内感染の防御、腸管運動の促進、ミネラル吸収の促進などの作用があるすぐれものです。
血糖値や中性脂肪、ダイエットが気になる方にとっては、まさに「魔法の粉」です♪
しかも、「難消化性デキストリン」があれば、自宅で格安のトクホや機能性食品が作れるとなれば買いですね。もちろん、消費者庁の非公認トクホですが(笑
ぜひ、簡単にコントロールされたい方はお試し下さい。
というわけで、今回は【難消化性デキストリン】トクホが自宅で作れます♪という記事でした。
※この記事に掲載されている情報については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。