突然ですが、あなたはゴジラの夢を見たことがありますか?
私は大人になってもゴジラやキングギドラの夢を時々見ました。子供の時ほど頻度は高くないのですが、何故ゴジラの夢を見たのかは謎です。
ただ、最近はほとんど見なくなりました。ひょっとして、ゴジラの夢が完結したのかもしれません。
夢占いを見ると、ゴジラやキングギドラは不安や恐怖など恐れているもののシンボルで、ゴジラの夢を繰り返し見る場合は欲望が高まっているらしく、その欲望が何なのかよく考えて対応する必要があるそうです。
まあ、一般的な夢占いというか、傾向なのでしょうが、夢を見た時の私生活を考えても私には当てはまりませんし、たまたまゴジラやキングギドラの夢を見たという感じです。
個人的には若いころフロイトなどの書籍で夢占いにハマった時期もありましたが、明晰夢などの書籍に出会ったせいか、今では夢占いよりも夢のメカニズム的なものに傾倒しています。
本題に入る前に一言。夢って宇宙と似ていると思いませんか?
夢の世界は突然現れます。それは、まるでビッグバーンで突然生まれた宇宙そのものです。
夢の世界は時間が存在しませんので、気が遠くなる進化を経なくても自分が主人公である物語がいきなり始まります。
そして、目が覚めることで夢の世界は消えてしまうのですが、まるで宇宙終焉であるビッグクランチそのものです。
まあ、私達は毎日、夢の世界という小宇宙を創造している「神様」のような存在かもしれません。そう考えますと、この現実世界は何か高次元の存在が居眠りすることで生まれた夢の世界なのかも知れませんね(笑
視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚という五感があるから夢ではなく現実だと分かる!という意見もありますが、それらは脳中で解釈された電気信号に過ぎません。
睡眠時は手足などの動きは抑制されますが、脳や神経は総動員で夢の世界を創造します。ですから、現実の世界での五感は夢の世界にも反映されます。
視覚や聴覚、そして触覚は、夢に登場する人と挨拶し握手するという夢で実現しますし、味覚や嗅覚もイイ香りがする美味しい料理を食べている夢を見れば実現します。
現実世界では実際の行動によって、実在するものから脳が解釈するのですが、夢の世界では全て実存していなくても勝手に脳が実在するものとして解釈するということです。
まあ、それほど夢の世界というのは不思議な世界なので、科学的にも明確な解明はされていません。
それを踏まえて、今回の記事は「夢が進化している」がテーマになっています。
それでは、ゴジラの夢がどのように進化したのかをご紹介します。
ゴジラの夢が進化するとは?
ゴジラの夢が進化するって言われても、「なんのこっちゃ」ですよね(笑
ゴジラの夢が進化すると言うのは、前回見た夢の中で私の取ったゴジラ対策が次のようにことごとく破られていくという現象です。
【子供の頃】
突然、巨大なゴジラが目の前に現れて、襲われることはないけど、怖くてどうしようと恐れる夢でした。内容はいつも同じパターンで、ビルの陰に隠れるか、ひたすら逃げていました。
【大人になって】
ゴジラと遭遇する内容が子供の頃と違って同じパターンではなく、次のような展開になりました。
夢は連日見たわけではなく、2か月から半年に1回ほどのペースでした。
1/家の中に隠れる
近づいて来るゴジラを見た瞬間、夢の世界にある家に駆け込み隠れました。すると、ゴジラは私に気付かずに通り過ぎました。
2/窓から見られた
近づいて来るゴジラを見て家に隠れましたが、ゴジラは窓からこちらをギロッと見て、私の存在に気が付きました。襲われることはないけど、メチャクチャ怖かったです。
3/窓から見えないように隠れた
近づいて来るゴジラを見て家に隠れました。今回は窓から見えないように、カーテンを閉め、念のために窓の横の壁にピタリと背をつけました。すると、ゴジラは私に気付かずに通り過ぎました。
4/屋根を持ち上げられ、のぞきこまれた
近づいて来るゴジラを見て家に隠れました。今回も窓から見えないように、カーテンを閉め、念のために窓の横の壁にピタリと背をつけました。しかし、ゴジラは家の屋根を持ち上げてのぞき込み、私の存在に気が付きました。
5/押入れに隠れた
前回は家の屋根を持ち上げられたので、今回は2段になった押入れの下段に隠れ、フスマをしっかり閉めました。すると、ゴジラは私に気付かずに、ゴジラの大きな足音が遠のいていきました。
6/家の中に入ってきた
今回も2段になった押入れの下段に隠れ、フスマをしっかり閉めました。ゴジラの大きな足音が遠のいていったので、もう大丈夫と思い押入れから出ました。すると、何かが階段を上って来る音がして、現れたのは小型のゴジラで、こちらに近づいて来ました。
7/戦ってみた
近づいて来るゴジラを見ても恐怖を感じず、家に隠れようともしませんでした。何故か夢の中で、「ゴジラは夢だから、戦えばええやん♪」と思いました。その瞬間、私はゴジラ以上の大きさに巨大化しゴジラをつかみました。すると、ゴジラは空気が抜けていくようにみるみる小さくなると、イノシシのような動物になって、すごい速さで逃げていきました。
この夢が転機になったらしく、以後は戦う夢は見ましたが、隠れる夢は見なくなりました。そして、今ではほとんどゴジラの夢は見なくなりました。
1~4は目覚めた時に夢の内容をメモするという「夢ノート」を書いている頃ですので、今までは「怖い夢を見たなあ…」で終わっていた状況から、夢の内容を詳しく書き出すことで、しっかりと夢の内容を顕在意識が認識して潜在意識に落とし込んだのかもしれません。
5については夢を意識的にコントロールすることができる「明晰夢」について色々と調べていた時期ですので、戦う夢はその影響というか成果かもしれません。
しかし、何故このような続きものの夢を見たのでしょうか?
何故、どんどん進化していったのでしょうか?
毎回、自分が夢の中でゴジラ対策をシミュレーションしており、ゴジラもそれを学習しているかのように行動しています。
夢というのは荒唐無稽で支離滅裂だから夢なのに、秩序的なストーリー展開と連続性を持つゴジラの夢について、これは何かあるかもと思い、色々と調べてみました。
夢を見る理由の仮説
夢を見る理由には、「衝動の開放」というフロイトの説から、「情報の整理」、「シミュレーション」、「記憶の暗号化」などの説まで色々とありますが、いずれも仮説止まりです。
その中でも一般的に支持されているのが「情報の整理」という仮説で、「人間は普段の生活で起きた出来事や脳に蓄積したあらゆる情報を整理するために夢を見る」というものです。
脳に蓄積した過去や直近のあらゆる記憶が結びつき、それらが睡眠時に瞬時に処理され、ストーリーとなって映像化したものが「夢」だという仮説です。
しかし、「情報の整理」なら過去の古い記憶はすでに整理されているのではないかという点や、衝動を開放する夢は記憶の整理とは無関係ではないかという点が指摘されています。
個人的には、過去の古い記憶も思い出せば新しい記憶としてストックされるでしょうし、過去の古い記憶の見直しや上書きもあるでしょうし、衝動の開放についても考えた欲望という記憶の整理にすぎないので、おおむねOKだと思っています。どうせ、いずれも仮説なのですから(笑
そして、ゴジラの夢が進化する理由は、「情報の整理」という仮説で証明ができるのです。
「衝動の開放」、「シミュレーション」、「記憶の暗号化」などの説では、今一つ説得力がありません。
情報の整理という仮説
前述しましたが、「情報の整理」という仮説は、「人間は普段の生活で起きた出来事や脳に蓄積したあらゆる情報を整理するために夢を見る」というものです。
経験的に、「脳に蓄積した過去や直近のあらゆる記憶」には夢の内容も含まれます。
たとえば、私はパラレルワールドのような夢を時々見ます。
そこは、現実に住んだことのない豪邸で、周囲の地形も街並みも知らない風景です。
しかし、そこに住んでいる夢を時々見ます。若干の違いはあっても、おおむね同じ世界です。1階から3階までの間取りなども覚えていますし、何故か大型バイクは近くの山にあるガレージに停めてあるのも覚えています。
そこでは、同じ展開はなく、毎回違った行動をしています。まるで、いつもそこで生活しているように。
ですから、豪邸、周囲の地形、街並み、間取り、大型バイク、近くの山、ガレージなどの夢の世界の記憶が情報として脳に蓄積しているとしか言えません。
そう考えていきますと、ゴジラの夢を見たあとに「夢ノート」に記録することで、脳に情報として蓄積していったということになります。
あとはゴジラと何の記憶が結びついたのでしょうか?一応、色々と考えてみると次のような可能性があります。
1についてはDVDで見たゴジラの1作目で家にいる人がドスン、ドスンという大きな足音と振動のシーンの記憶と結びついた可能性があります。
2や3については、1991年(平成3年)公開の「ゴジラvsキングギドラ」で、高層ビルを通り過ぎるゴジラが立ち止まって、窓の外から部屋の中をギロリと見て、ビルを破壊するというシーンがありますが、その記憶と結びついた可能性があります。
4や5については、屋根を持ち上げられ、のぞきこむという怪獣映画は知りませんので、おそらく台風や竜巻のワンシーンなどが無意識に記憶として落とし込まれ、その記憶と結びついた可能性があります。
6については、2005年(平成17年)日米同時公開の「宇宙戦争」で、避難した家の中に触手の先端に目のようなカメラがついているトライポッドの触手が入ってくるというシーンがありますが、どうやらその記憶と結びついた可能性があります。
7については、明晰夢っぽいので割愛します。
結論的には、夢という古い記憶が新しい情報により上書きされ、上書きされた夢が新しい情報として蓄積される。そして、再び古くなった夢という情報は新しい情報により上書きされ蓄積され、それが繰り返されていくというような感じですね。
これですと、なんとなくゴジラの夢が進化したことが分かりそうに思えます。
まあ、夢のメカニズムは未だに解明されていませんので、コジツケであったとしても、もっともらしい自説を考えてみると面白いかもしれません。
というわけで、今回は夢の世界でゴジラの夢が進化するという記事でした。
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