【地震の前兆や予知】ナマズの異常行動や石油&ガス臭は兆候?

【地震の前兆や予知】ナマズや異臭などは兆候?
気のせいか、最近の日本は地震が多発しているように思います。緊急速報はコロナ新規感染者数か地震速報かのどちらかです。

プレートテクトニクス、活断層、P波やS波など、地震の科学的解明が進んでいますが、地震の予知については確率程度であり、本震より前に発生する前震でも注意喚起という程度で、予知というレベルまでいたっていません。

しかしながら、昔から地震の前には、ナマズが騒ぐとか、空が光るとか、地震雲が現れるとか、色々な兆候があると言われています。

偶然と言えば偶然かも知れませんが、昔からの言い伝えというものは単発ではなく複数回にわたり発生する現象ですので、統計学的にも軽視すべきではないと個人的に考えています。

単に今の科学レベルでは現象を解明できていないだけで、現象には明白な理由があるように思えます。

というわけで、今回はナマズに代表される地震の前兆や予知のお話です。

現代科学で地震の予知をすることは可能か?

地震がいつ発生するのか?その地震はどこで発生するのか?地震が発生したなら大きさはどれだけか?これら3点のポイントを精度よく限定して予測できれば、地震の予知は可能だと言えます。

しかしながら、様々な機関が研究しているにも関わらず、地震を精度よく限定して予測するまではいたっていません。

しかも、気象庁は公式サイトで、地震の予知はできますか?という質問に次のように回答しています。

地震を予知するということは、地震の起こる時、場所、大きさの三つの要素を精度よく限定して予測することです。例えば「(時)一年以内に、(場所)日本の内陸部で、(大きさ)マグニチュード5の地震が起こる」というようなあいまいな予測や、毎日起きているマグニチュード4程度以下の小さな地震を予測するような場合はたいてい当たりますが、それに情報としての価値はあまりないと考えます。少なくとも「(時)一週間以内に、(場所)東京直下で、(大きさ)マグニチュード6~7の地震が発生する」というように限定されている必要がありますが、現在の科学的知見からは、そのような確度の高い地震の予測は難しいと考えられています。

以上により、一般に、日時と場所を特定した地震を予知する情報はデマと考えられます。お聞きになった情報で心配される必要はありませんが、日本は地震国であり、地震が起こらない場所はないと言っても過言ではありません。日ごろから地震に対する備えをお願いいたします。

なるほど!と納得して終われば、記事はここまでですが、「日時と場所を特定した地震を予知する情報」が本当にないのか?いや、ある!という前提に立って色々と確認していこうと思います。

地震の前兆や兆候は?

地震の前兆や兆候として、生き物によく起こる前兆と自然に起こる前兆があげられます。

例えば、生き物によく起こる前兆として、犬が興奮してよく吠える、猫が高所から降りられなくなる、カラスが異常に鳴く、ミミズが大量発生するなどの現象があげられます。

自然に起こる前兆としては、前震、地震雲、地鳴り、光現象、そして神奈川県の三浦半島で話題になっている異臭騒ぎなどがあげられます。

生き物の反応

地震の前兆といえば、ナマズの異常行動をイメージしますが、実際に1923年の関東大地震の前日に湘南の鵠沼海岸の池で、投げ網を用いて30 cm大のナマズをバケツ3杯分ほど漁獲した人がいたそうです。

昼間は池の底に潜んでいるナマズですが、地震の前兆の何らかの刺激により異常行動をおこしたのではないかと言われています。

犬,猫,鳥などの動物についても、大地震の前に落ち着きをなくして、異常な行動をすることが報告されており、1995年に起きた阪神・淡路大震災でも、神戸市や淡路市の付近で飼育されている多くの犬や猫などの動物が地震の前にいつもとは異なる行動を示していたそうです。

いつもとは異なる異常行動として、次のような行動が報告されています。

地震の前夜に鳥が一晩中鳴いていた、ネズミがいなくなった、地震数日前よりいなくなっていた猫が地震後に帰ってきた、普段吠えることのない犬が鳴き続けたり遠吠えをした、体を震わせ怯える、しきりに外へ出たがるなど様々な行動が報告されています。

地震の前兆現象として、電磁波や電場が変動することで、それを敏感に感知した動物達がストレスを感じて異常行動を起こすのではないかと考えられています。

しかし、すべての動物が反応するわけではありませんので、科学ではいまだに解明されていません。

異臭

今年、神奈川県の三浦半島で話題になった異臭騒ぎですが、実は1923年の関東大地震の際にも、同じ場所からガスが噴き出したことが分かっており、関東大震災の記録を詳細に記した書籍には、三浦半島突端の城ケ島付近と東部の浦賀で海底からガスが噴出したと書かれているそうです。

前震

大きな地震の数日~数カ月前に,本震の震源地周辺で小さな地震が頻発することがあります。例えば、1930年に起きた北伊豆地震では、3月をピークとして2月から5月までに伊東沖で3,000回以上の群発地震がありました。そして、11月中旬から再び頻発するようになり、11月26日に本震が来ました。

地震雲

いつから言われ始めたのかは分かりませんが、見慣れない特徴的な雲を地震雲と呼んでいます。

地震雲発生メカニズムの仮説としては、「地震が発生する前に震源地周辺から発生する電磁波が雲の生成に影響を与える」など、様々な仮説があります。

よく飛行機雲と勘違いされますが、形としては、雲と空があるラインを境にくっきりと分かれるような雲、地面と平行に細長く伸びる雲、洗濯板の凹凸のように細長い雲が平行に多数並ぶもの、広がる波紋のように同心円状に複数の弧が並ぶ雲などがあります。

地震発生の過程と観測される雲の発生する原因との因果関係は未だに証明されていませんが、地震との関係が皆無であるとまでは言い切れません。

地鳴り

これもよく聞く前兆です。ネットを見ても地震が起きる前に地鳴りがしたという報告は多いです。1854年の伊賀地震では本震の3日前から地鳴りと前震が始まり、本震が来たそうです。

地鳴りは地質や地形的な影響で周波数や強さが変わることなどが分かっており、地震波であるP波とS波で説明されています。

規模の大小によらず、地震が発生すると最初にP波が到着するのですが、これが地鳴りです。そして、次にS波が到着します。

地鳴りと地震予知を考えますと、地鳴りでP波が聞こえるのだから、その後到着するS波のことを数秒前の予知ならできるということになります。

このP波とS波の関係を利用したのが、1989年頃に東海道新幹線で設置が始まった「ユレダス」です。

「ユレダス」は、運行中の列車を止める、減速させることで、被害を最小限に抑えることを目的として設置されたのですが、当初のユレダスは遠地の大地震を対象にしており、P波検知から警報までに3秒程度要していました。

阪神・淡路大震災を契機に、システムアンドデータリサーチによってコンパクトユレダスが開発され、P波検知後1秒での警報が可能となりました。

発光現象

説明のつかない発光現象は昔から目撃されていました。

例えば、1751年の越後高田の地震では、火事だと思うくらい名立の村の方向が一面に赤くなったそうですし、1930年の北伊豆地震では多くの人々が発光現象を確認しています。

この発光現象は、日本だけではなく、世界各地で目撃されています。

アメリカにあるサンノゼ州立大学とNASAエイムズ研究センターに所属する物理学者フリーデマン・フロイント(Friedemann Freund)氏によれば、メカニズムは次のような感じです。

ちょっと難しい話になりますが、力が加わった玄武岩や斑れい岩に、電荷の充電スイッチが入って、そこに地震波がぶつかると、岩石内の電荷が解放されます。

地質的な条件、「岩脈」という垂直構造も重要で、マグマが垂直の割れ目に流れ込んで冷えた地盤で、地下100キロに達する場合もあります。ここで玄武岩や斑れい岩が電荷を解放すると、地下から地表に向けて一気に駆け抜けていくことになります。

「電荷は結合して一種のプラズマのような状態になり、猛スピードで移動し、地表ではじけて空中放電を起こす。これが色鮮やかな光の正体」だそうです。

文系の私には難しすぎる(汗

大昔は発光現象なんて宗教色が強い存在ですが、ようやく現代科学の力による解明が始まったというところですね。なにせ、まだまだ謎が多すぎますから。

以下は地震の発光現象としてYouTubeにアップされている動画を埋め込みました。

「30 mins before the 2008 Sichuan earthquake in China」というタイトルですので、2008年の四川大地震の30分前に撮影された動画です。

「Christchurch rainbow lights compilation」というタイトルですので、2011年にニュージーランドのクライストチャーチを中心に起こったカンタベリー地震で確認されたレインボーライトの編集動画です。

これだけ科学が発達しているのに、地震予知は難しいですね。しかし、徐々に解明され始めていますので、今後の科学に期待しましょう。

というわけで、今回の記事は【地震の前兆や予知】ナマズや異臭が語る兆候は?というお話でした。

※本記事の埋め込み動画につきましては、YouTube利用規約に基づき、埋め込み許可をされている「公式PV」を、埋め込みコードを変更せずに使用しています。

※この記事に掲載されている情報については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。

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