大相撲初場所の記事を書いていて、ふと思ったのですが・・・・・
いつも何も考えずに使ってきた、「敗北」という漢字。
何故、「敗北」に「北」という漢字が使われているのでしょうか?
負けた場合、方角に何か関係があるのでしょうか?
それなら、「勝南」って漢字があってもよさそうですが、ないのは何故でしょうか?
というわけで、「敗北」の「北」について調べてみましたので、簡単にご紹介します。
そもそも「北」の意味や語源とは。
Ⓒ穏やかなラポン 「北の字形」
「北」と聞けば「北風」や「北枕」などの、「寒い」とか「縁起が悪い」というイメージを抱きますので、そういう方角としての悪いイメージから「敗北」に「北」が用いられたのではないかと思ったのですが、大間違いでした。
そもそも「北」という漢字の成り立ちは方角ではなく、字の形にありました。
「北」は、二人の人が背を向け合っているさまを示した漢字で、「相手に背を向けて逃げる」という意味があります。
結局、「敗北」に「北」という漢字が使われているのは何故でしょうか?という回答として、
「北」という字にはもともと「背を向けて逃げる」という意味があったから、「敗北」とは「破れて逃げる」という意味です!ということになりそうですね。
でも、「相手に背を向けて逃げる」は分かりましたが、2人が南北に逃げた場合に、どうして「南」ではなく「北」になるか分かりませんよね。
そこで、さらに調べてみたところ、歴史的な事実がありました。
これは鼻高知識と思われますので、覚えておいても損しませんよ♪
古代中国の王に「北」の回答がありました。
古代中国において、「相手に背を向ける者」の一方が「王」で、もう一方が「王に背くもの」ということが分かりました。
どういうことかと申しますと、中国には古来から、「天子は南面する」という言葉があります。中国語でいえば「坐北朝南」です。つまり、天子は「北を背にして座り、南面する」わけです。
古代中国において王というのは南へ向かう者、つまり南に行く者だったのです!
それで、王というのは南へ向かう者であり、王に背くものは北へ向かう者ということになります。当然、王が強いから破れて逃げるのは北へ向かう者です!だから、「敗北」に「北」を使うのです。
ようやくスッキリしました♪
※この記事に掲載されている情報については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。