夏も近いし、奇天烈と言うか荒唐無稽な記事も面白いのではないかと思いまして、今回から不思議な話を書き始めることにしました。題して「超心理」です。私は現代科学で説明できない似非科学というか、不思議で不可解な現象や話が大好きです。もちろん妖怪や幽霊などの怪奇的存在は学生時代から酒の肴でした。
先日、記事にしましたアマビエやUFOなどの話も大好きで興味深いです。これらの面白い記事も遡って「超心理」のカテゴリーに変更しました。
今回は、不思議だけど実に面白いオカルト実験をご紹介します。これは、大学に入学した時に超心理研究会という怪しげかつ大学が非公認の同好会に所属していた面白すぎる友達から教えてもらいました(笑
テレパシーと視線で他人を振向かせる!
実験は簡単です。
公園のベンチや待合室のイスなどで、ボーと座っている他人の後方に座り、相手の後頭部に視線を超集中して、「おい!こっちを向け!」と強く心の中でつぶやくのです。
すると、意外と高い確率でボーと座っていた人が振向きます。振向かなくても、誰かに見られているような感じで周囲を見回したり、頭を手でさわったりします。
人との待ち合わせ時間が長い時には、いい暇つぶしになりますので、試してください。
まあ、何か不思議なメカニズムが働いているのかもしれませんが、科学的には立証されていません。それに、偶然だと言われると偶然かもしれません。
今まで私は、この振向き現象について次のような肯定論と否定論を考えていました。
肯定論は、もちろん何らかのメカニズムがあるから振向くのだという楽しいオカルト理論です。視線そのものに力があり、他人の後頭部に視線を感知する組織が備わっている。または、後頭部から微弱な電磁波のようなものが出ており、それがレーダーのような働きをして、自分を後方から直視している人物や動物のパターンを感知して振向くのではないか?そういう力が無かったとしても、対流などの空気の流れや温度・臭い・音や振動・影などのわずかな変化で気配を感じ取る場合もあるので、総合的な「6センス」のようなものが人間に備わっているのではないか?という考えです。
否定論は、そもそも不思議なメカニズムなどはなく、防衛本能による行動の1つだということです。人類誕生後は恐竜や野生動物との戦いがあり、人間同士の戦いもあったわけです。そのような世界において後方の敵の存在を見逃すと命取りになります。後方とは限らず、周囲の状況を把握しておく必要があります。そのような防衛本能が長い年月の間にDNAに刻まれたので、平和な今でも、ボーと座って、ある程度の時間が経つと、無意識に防衛本能が働き、振向いたりキョロキョロ周囲を見たりして安全を確認しているのではないでしょうか?という考えです。
と、まとめてしまうと、話はここで終わってしまいますので、今回はこの不思議なメカニズムについて調べてみました。
なんと、科学的な実験が行われていた
視線をキーワードに色々と検索したところ、ステファン・シュミット博士が行った実験結果が次々とヒットしました。
ステファン・シュミット博士はドイツのフレイバーグ大学の教授で、「人間には視線を感じる感受能力が存在する」ことを証明されたそうです。
博士は2種類の実験を1,000回以上行いました。1つは「遠隔凝視」と呼ばれる実験で、被験者をAグループとBグループに分けて、別々の部屋に入れます。Aグループの部屋にはモニターがあり、Bグループの部屋の様子を見ることができます。Bグループの被験者は皮膚に電極を取り付けられ、Aグループの被験者によって見られている場合と見られていない場合の電極反応や痛みを比較します。
もう1つは「直接的な心的相互作用」と呼ばれる実験で、Aグループの被験者が別室のBグループの被験者に対し、不快感を与えるような感情や、リラックスさせるような感情を持って注視し、その際の反応を比較します。
2つの実験の結果、Aグループから送られた視線や感情を伴う集中力が確実な電気反応となって、被験者のBグループに現われていることが明らかになり、実験を何度繰り返しても同じだったとのことです。シュミット博士はこれらの実験結果を英国の心理学論文誌に寄稿しています。
この実験結果に対する評価は賛否両論あるようですが、人間に視線を感じる感受能力が存在することが明らかになったということは、人間の未知なる第六感が存在している可能性があることを示唆しますので、実に面白い実験結果だと思います。
尾行の鉄則は視線を感じさせないことであった
この振向かせる不思議なメカニズムを現実世界で実際に利用しているというか、重要な実務知識になっていることを知り驚きました。
なんと、探偵の世界では「確実に尾行を行う技術」として、「視線を感じさせない技術」があるのです。
T.I.U.探偵養成学校の公式サイトで「確実に尾行を行う技術をマスターする:徒歩編」という記事の中に「目切りをしない」という項目があり、次のように書かれています。
「目切りをしない」とは、「対象者から目を離さない。」ということです。多くの尾行失敗の原因は、この「目切り」と言えます。ただし、調査対象者を「凝視」すれば良いというものではありません。人には何かの第六感のような能力が大体備わっており、誰かに見つめられ続けると、「視線を感じる。」のです。視線を感じ、振り向いたら、誰かがいたというだけでも「怪しい。」と思うのに、「目を背けたら」完全に不審者です。ですから、それとなく見ながらも、目を離さないという練習を積み重ねる必要があります。(以上引用)
このように、実務世界でも視線を感じて振向くという現象が取り上げられていることを考えると、まんざら偶然の現象とするわけにはいかないかもしれませんね。
ニャンコも視線を感じる
猫(ネコ)好きな方なら経験があると思いますが、ボーとしている猫に強い視線を送ると気付いてキョロキョロしたり、ゴロンとひっくり返って招きポーズをしたり、こちらにトコトコ歩いてきたりと、人よりも敏感というか、良いレスポンスをしてくれます。
何で人の視線が分かるのでしょうか?
人より野生的なので、より感知能力が強いのでしょうね。これについての詳細は、ネコの記事を書く時のネタとして取っておきます。
最先端科学の視線入力とは
視線をキーワードとして検索すると、上記以外に「視線入力装置」とか「視線検出技術」という最先端科学の技術もヒットします。
最初は「おおっ!やはり視線は電磁波のようなエネルギーかも!」とじっくり読みこんだのですが、どうやら全く違うメカニズムでした。
簡単に書きますと、どこを見ているのか判断するために人の目の動きを検出するそうです。
目の動きは目の動かない部分(基準点)と動く部分(動点)を見つけて視線を検出するのですが、基準点、動点の選び方の違いにより、様々な方法があるそうです。富士通研究所の公式サイトに詳細が書かれていますので、ご興味ある方はご確認ください。
視線入力装置については、アイトラッキング世界シェアNo.1を誇るTobii社が、重度障がい者向け視線入力装置「マイトビー」や、重度障がい者用意思伝達装置「TCスキャン」を販売しています。
「視線」と言っても、不思議な現象、第六感、尾行技術、最先端科学、ネコなど話題が多いですね。ということで、今回はテレパシーと視線で他人を振向かせる!というテーマでしたが、テレパシーというより主に「視線」についてのお話でした。
※この記事に掲載されている情報については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。