石川県出身の三力士、遠藤(追手風)・炎鵬(宮城野)・輝(高田川)が2020年(令和2年)の大相撲初場所をにぎわせています。
中でも遠藤は鶴竜・白鵬の両横綱を撃破し、2日連続の金星を獲得後も大関の豪栄道を3日目に撃破しました。
初日から2日連続の金星は1999年秋場所で貴乃花と武蔵丸を破った栃東以来、戦後3人目となりました。なお、2日連続での金星獲得は遠藤自身初で、新年最初の2番で連続金星を挙げるのは戦後初の記録だそうです。
昨年5月の結婚により、運気が上昇しているように思います♪
世代交代が注目される新年の土俵ですが、横綱2人が相次いで休場してしまい、昨年9月の秋場所以来2場所ぶりに横綱不在となりました。
その中で、絶好調の遠藤!今場所は目が離せませんね。
今回は、遠藤の初場所での対戦成績を更新しながら、簡単なプロフィールを記事にしてみました。
【遠藤の大相撲初場所対戦成績】
【初日】鶴竜戦/(○)
2場所連続休場明けの横綱鶴竜を寄り切って5個目の金星を獲得しました!
物言いがつきましたが、鶴竜の左足が先に土俵を割っていたので、遠藤の勝ちになりました。
なお、今までの遠藤の締め込みは「黄金色」でしたが、初日から新十両の2013(平成25)年名古屋場所と同じ「なす紺」にかえました。初心にかえって頑張るという気持なのでしょうか?
【2日目】白鵬戦/(○)
2場所連続優勝を狙う横綱白鵬を切り返しで破り、6個目の金星を獲得しました!
2日連続での金星獲得は遠藤自身初で、初日から2日連続の金星は99年秋場所の栃東以来、戦後3人目で、新年最初の2番で連続金星を挙げるのは戦後初の記録です。
取組後では異例の「遠藤」コールが湧き起こりましたが、私は勝った瞬間に「いいぞ!良くやった!さすが、遠藤!」と思わずテレビに拍手してしまいました(笑)
と言うのも、先場所の白鵬戦では、かち上げに加えて張りも数発食らい、鼻付近から流血するという、横綱審議委員会も問題視する激しい立ち合いシーンが頭に残っていたからです。
今回、またもや先場所と同じ立ち合いで突っ込んできた白鵬でしたが、今回は張られると左に動いて、いなしてかち上げの直撃を回避しました。
そして、回り込んで左を差し、がっちりまわしをつかんで横向きにさせ、上手投げを打つ白鵬を切り返しであおむけに倒しました。
スカッとした1番でした。
【3日目】豪栄道戦/(○)
カド番大関の豪栄道を突き落として、幕内自己タイの初日から3連勝としました。
遠藤は立ち合いで軽やかに左へ動くと、勝ち急ぐ大関豪栄道を土俵外へと転がしました。
この日はお父さんの吉樹さん達が両国国技館で生観戦をしていましたので、石川県から駆けつけてくれた家族への大きな白星のプレゼントにもなりました。
【4日目】貴景勝戦/(●)
突き落としで貴景勝に敗北を喫しました。横綱と大関陣の総なめを狙った遠藤の勢いを貴景勝が意地で退けたというところです。
立ち合いは互角で、遠藤の圧力に押されて貴景勝の足が俵にかかった時には勝ったと思ったのですが、ここから貴景勝が左に回り込んで遠藤の右を切り、最後は突き落としで遠藤が負けました。
まあ、ひいき目ですが、何故か、勝負に負けたけど、相撲では勝っていたというような取組に感じました。
【5日目】朝山戦/(○)
遠藤は新関脇の朝乃山との差し手争いで主導権を奪い、寄り倒しで勝ちました。遠藤は2横綱1大関に加えて大関候補も破り、1敗を守りました。
【6日目】高安戦/(○)
関脇高安を突き出しで破り、1敗を守り5勝目です。
遠藤は高安に右でかち上げられましたが、左でいなして立て直し、突き放して主導権を握り反撃を許しませんでした。
上位との対戦が続く中で好調を維持しており、相手の攻撃にも上体が伸びず、常に前に出る姿が目立ちます。
【7日目】玉鷲戦/(○)
遠藤は怪力の玉鷲に立ち合いで頭からぶつかり、タイミングよく腕を取りながら体を開いてとったりで勝ち1敗を守りました。
【8日目】炎鵬戦/(●)
遠藤は押し出しで炎鵬に敗北を喫しました。
面白い取組でしたが、遠藤の勝利を予想していただけに、ちょっと意外でした。
でも、これこそ勝負の世界を支配する下剋上ですね。
遠藤は炎鵬より4学年上で、炎鵬にとっては同じ中高出身で憧れの先輩です。
角界入り後に目標としていた初顔合わせの一番で、優勝争いで先頭に立っていた先輩を引きずり降ろす結果になりましたが、炎鵬にとって思い出深い1番になったことは間違いありません。おめでとう、炎鵬!
まあ、私は遠藤も炎鵬も好きなので、ノーサイド!です。石川の超人気力士同士の取組を観れて満足ですし、いつまでも心に残りそうな取組でした。観られて良かった♪
【9日目】阿炎戦/(●)
遠藤は突き出しで阿炎に敗北を喫し、3敗になりました。
あっけない負け方というか、今まで散見された遠藤の消極的な負け方を思い出し、ちょっと不安です。
まあ、対戦成績でも阿炎は苦手なので仕方ないかもしれませんが、頑張れ遠藤!
*本日、遠藤を倒した炎鵬は初の大関戦で豪栄道を撃破しました。
【10日目】御嶽海戦/(●)
遠藤は御嶽海に上手出し投げで敗北を喫し、4敗になりました。
遠藤は御嶽海の寄りを残しましたが、次に出された上手出し投げを残すことができませんでした。
せっかく、初日から2横綱、1大関、2関脇と上位力士を立て続けに撃破した遠藤でしたが、8日目から炎鵬、阿炎、御嶽海に敗れ3連敗を喫してしまいました
本記事は、「遠藤がすごい!今後どうなる?」というタイトルでスタートし、毎日の取組結果を更新していますが、10日目の今は、「今後どうなる?」といった不安な気持になっています(汗)
現実を直視しますと、これで優勝争いから完全に離脱したという感じです。残念!
大混戦の優勝争いは、1敗の正代、徳勝龍を2敗の貴景勝、豊山、輝が追う展開となりました。
*本日、輝が勝ち越しました。10日目での勝越し決定は自己最速です!
【11日目】妙義龍戦/(○)
妙義龍を引き落としで破り、ようやく連敗を脱しました。良かった!
見た目にはあっけない勝利でしたが、色々と作戦を練っていたのでしょうね。
さあ、これで7勝4敗になりましたので、あと1勝で勝越しです。
*本日、石川県出身の三力士、遠藤・炎鵬・輝の全員が白星でした。
【12日目】北勝富士戦/(●)
遠藤は押し出しで北勝富士に敗北を喫し、7勝5敗になりました。
勝越しは明日以降に持ち越しです。
やはり、三賞ねらいも三役復帰も残り3日間の結果によります。
頑張れ遠藤!
【13日目】隠岐の海戦/(○)
遠藤は隠岐の海を下手ひねりで隠岐の海を破り、勝越しを決めました!
おめでとう、遠藤!最初の場所で勝ち越せて良かったです。
*本日、炎鵬も勝越しを決めました!
【14日目】豊山戦/(●)
遠藤は送り出しで豊山に敗北を喫し、8勝6敗になりました。
残念ながら二桁勝利は消えました。
さあ、残り1日!有終の美を飾ってほしいものです。
【千秋楽】松鳳山戦/(○)
遠藤は松鳳山に寄り切りで勝ち、9勝6敗になりました。
遠藤は松鳳山の立ち合いの突きにも慌てずに左四つになると、力強く寄り切りました。
これで来場所の三役復帰が確実になったのではないでしょうか。
今場所の遠藤は序盤戦で2横綱1大関を破るなどの大活躍をしたので、遠藤自身初の殊勲賞を受賞しました。
遠藤はこれまで敢闘賞1回、技能賞3回を受賞しており、昨年の名古屋場所以来の三賞になります。
遠藤、おめでとう!来場所もぜひ活躍して大相撲人気を高めて下さい。期待しています♪
【遠藤の簡単なプロフィール】
1990年(平成2年)10月19日生まれ。フルネームは、遠藤 聖大(えんどう しょうた)で、本名も同じです。
石川県鳳珠郡穴水町出身で、追手風部屋に所属しています。
現時点での最高位は西小結(2018年5月場所、2019年9月場所-11月場所)です。
小学生の頃から相撲を始めたのですが、能登地方の中学や高校の多くで相撲部が休部状態でしたので、相撲を継続するために金沢市立西南部中学校に入学し下宿生活を始めます。
実はこの中学校、遠藤が2005年度に卒業、輝と炎鵬が2009年度に卒業しているのです!
次の金沢学院東高校相撲部時代は、高校相撲金沢大会と選抜高校相撲十和田大会でそれぞれ優勝しています。ちなみに、炎鵬も金沢学院東高校です。
高校卒業後は日本大学に進学して活躍します。
全日本相撲選手権大会優勝(アマチュア横綱)および国体相撲成年個人の部A優勝(国体横綱)という2つのビッグタイトルを取得しました。
この2つのビッグタイトルにより、史上2人目となる幕下10枚目格付出の資格を取得しています。
ちなみに、19歳の時には食事に訪れた店で偶然朝青龍と対面し、「いい体をしているな。プロに入るのか? 頑張れよ」と声を掛けられたそうです。
大相撲への入門については、日大の先輩でもある追手風親方が師匠を務める追手風部屋を選択し、日大出身者で唯一横綱となった石川県出身の輪島を目標として角界の生活がスタートしました。
入幕後はケガに悩みながらも、2014年に新横綱・鶴竜を破り初金星、2016年に横綱・白鵬を破り2個目の金星、2017年に稀勢の里を破り金星、2018年に鶴竜を破り金星、そして2020年の今場所で鶴竜・白鵬を破り、合計6個の金星を獲得しています。
2019年10月には、プライベートな情報として、遠藤が一般女性と5月に結婚しており、すでに部屋を出て新生活をスタートしていたことが分かりました。
最後になりますが、遠藤は相撲の勝者インタビューでは感情をコントロールし、口数も少ないのですが、永谷園のCMのように、本当は根っから明るいのではないかと思います。あくまで、個人的な想像ですが(笑)
それにしても、今場所だけでなく、今後の遠藤が楽しみです。ぜひ、ケガに気をつけて頑張ってほしいものです。
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