【金沢の浅野川(あさのがわ)】石川県の紅葉情報2020

浅野川大橋近くの「主計町(かずえまち)」の紅葉
写真提供:金沢市 「浅野川沿いの紅葉」

【浅野川(あさのがわ)の紅葉】

「浅野川」は石川県金沢市にある人気の紅葉スポットです。
紅葉は例年11月上旬から11月下旬が見ごろです。

金沢の二大河川といえば、「浅野川」と「犀川(さいがわ)」ですが、両河川には別称があり、優雅で情緒ある流れの浅野川は「女川」、堂々たる勇ましい流れの犀川は「男川」と呼ばれています。

繊細で情緒豊かな「浅野川」沿いを散策すると、川沿いや「卯辰山」の紅葉はもちろん、浅野川大橋や、その前後に架け渡された趣のある橋など、金沢らしい風景を見ることができます。

【金沢の卯辰山(うたつやま)】石川県の紅葉情報2020
写真提供:金沢市 卯辰山の概要 卯辰山は金沢城のほぼ東(卯辰の方角)にある標高141 mの小高い山で、日本の歴史公園100選にも選ばれている憩いの公園です。 いくつもの公園施設が整備されており、秋の紅葉はもちろん、梅、桜、ツツ...

また、「浅野川」は金沢の三文豪(泉鏡花・室生犀星・徳田秋聲)の一人である「泉鏡花(いずみきょうか)」ゆかりの地でもあり、「泉鏡花記念館」をはじめ「滝の白糸像(たきのしらいとぞう)」や句碑などが浅野川周辺に多く残っています。
浅野川の梅の橋近くにある滝の白糸像
写真提供:金沢市 「浅野川の梅の橋近くにある滝の白糸像」

「中の橋」から「天神橋」へ続く「浅野川」沿いの道は「鏡花のみち」と呼ばれており、水芸の姿をした「滝の白糸像(たきのしらいとぞう)」は、この「鏡花のみち」の途中にあります。

なお、金沢には、「ひがし茶屋街」・「にし茶屋街」・「主計町(かずえまち)茶屋街」という三つの茶屋街がありますが、この記事のトップ画像はその一つである、浅野川大橋近くの「主計町」です。

「主計町」という名称は、加賀藩士である「戸田主計(とだかずえ)」の屋敷があったことに由来します。

浅野川沿いに昔ながらの茶屋や料亭が並んでおり、かつて旦那衆が人目を避けて茶屋街に通った、昼間でも薄暗い石段が続く「暗がり坂」や、2008年に地元住民から依頼を受けて作家の五木寛之氏が命名した「あかり坂」も見どころになっており、金沢の情緒ある風景に出会える場所として多くの観光客が訪れるスポットになっています。

【浅野川の七つ橋渡り】

浅野川にはいくつもの橋が架かっているのですが、その中でも七つの橋を選んだ「七つ橋渡り」という風習があり、最近ではウォーキングを兼ねた「七つ橋渡り」体験イベントも行われています。

「七つ橋渡り」とは?ですが、簡単に言いますと、浅野川に架かる七つの橋を渡ることで、
願掛けのご利益があるという風習です。

具体的に言いますと、「無常息災」や「大願成就」を願い、春秋の彼岸中日の深夜に数珠を持ち新しい下着をつけ、振り返らない、無言で歩くなどのルールを守りながら、一筆書きのように浅野川に架かる七つの橋を上流から下流へと巡る風習です。

七つの橋は、上流から「常盤橋(ときわばし)」、「天神橋(てんじんばし)」、「梅の橋(うめのはし)」、「浅野川大橋(あさのがわおおはし)」、「中の橋(なかのはし)」、「小橋(こばし)」、「昌永橋(しょうえいばし)」です。

「常盤橋」
七つ橋では最も上流に位置する比較的新しい橋で、歩道もなくシンプルな造りです。周辺には、金沢の市街地を見渡せる常磐町緑地があります。

「天神橋」
浅野川に架かる天神橋の夜景
写真提供:金沢市 「天神橋の夜景」

北島三郎さんの名曲「加賀の人」にも登場する地元でも有名な橋で、アーチ型の形状をしており、卯辰山の玄関口になっています。

「梅の橋」
浅野川に架かる梅の橋
写真提供:金沢市 「梅の橋」

浅野川に架かる梅の橋の夜景
写真提供:金沢市 「梅の橋の夜景」

犀川の桜橋に対して、梅の橋という名がついたと言われています。泉鏡花の作品にちなんだ滝の白糸碑やヒロイン滝の白糸をかたどった像が建てられています。歩行者と自転車のみが通行可能です。

「浅野川大橋」
浅野川大橋
写真提供:金沢市 「浅野川大橋」

浅野川大橋の夜景
写真提供:金沢市 「浅野川大橋の夜景」

ガイドブックによく出ており、ひがし茶屋街や主計町茶屋街に近く、観光客の方が多い橋です。3径間連続固定アーチ構造という独特の構造のアーチ橋です。ちなみに、1966年(昭和41年)まで橋の上を市電が走っていました。

「中の橋(なかのはし)」
浅野川に架かる中の橋の夜景
写真提供:金沢市 「中の橋の夜景」

土台はコンクリート、上の部分は木になっており、車の通らない歩行者専用の趣のある橋です。泉鏡花の「化鳥」、「照葉狂言」の舞台となりました。

「小橋(こばし)」
藩政時代は犀川大橋や浅野川大橋とともに金沢の三ツ橋と呼ばれ、金沢城防衛所の重要な拠点でしたが、今はメイン通りではなく静かな雰囲気です。ただ、橋の隣には鍋うどん、釜めしのお店である「福わ家(ふくわうち)」という超おすすめの人気グルメスポットがあります。

「昌永橋(しょうえいばし)」
細い生活道路に架かり、上流側にだけ歩道橋が付けられた、車がようやく1台通れるほどの橋です。

【浅野川(浅野川大橋)へのアクセス】

(バス)
城下まち金沢周遊バス・北陸鉄道路線バス・西日本JRバス「橋場町」バス停で下車。
金沢ふらっとバス材木ルート「浅野川大橋」バス停で下車。
(車)
金沢駅から約10分
金沢東IC・金沢森本ICから約15分、金沢西ICから約25分
人気観光スポットの「ひがし茶屋街」と「主計町茶屋街」があり週末は観光客で混雑します。周辺の各駐車場は小さく,土曜・休日は少し離れた駐車場に停められた方が無難です。

※この記事に掲載されている画像や情報については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。

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