【湯快リゾート&大江戸温泉物語】石川県の温泉情報

温泉の写真

「格安温泉旅館」といえば、「湯快リゾート」や「大江戸温泉物語」が有名ですね。今回の記事では、「格安温泉旅館」の何がメリットで何がデメリットか、どういう人にむいているのか、そして両社が運営する石川県の温泉旅館がリニューアル前にはどのような歴史や評価を持つ旅館であったなどを確認していきます。

口コミでは、「大江戸温泉物語」の料理が美味しいとか、逆に「湯快リゾート」の方が美味しいという評価がありますが、各プランにもよりますので、両社の比較はしません。

【湯快リゾートとは?】

湯快リゾート株式会社(ゆかいリゾート)は、西日本を中心に格安ホテルや温泉旅館を運営する企業で、2019年11月末現在、全国で29館の温泉旅館を運営しています。

その34%にあたる10施設が石川県にあり、温泉地でも人気の高い和倉温泉と加賀温泉郷(片山津温泉、粟津温泉、山代温泉、山中温泉)で運営されています。

ちなみに、「日本の温泉を身近にする湯快リゾート」がキャッチコピーです。

湯快リゾートが石川県で運営する温泉旅館は、バイキングタイプ、会席タイプ、女性専用旅館に区分されます。

料金は1泊2食7,500円からと格安ですが、同じバイキングタイプや会席タイプでも温泉旅館により料金が異なります。

湯快リゾートの何がメリット?

夕食と朝食付きの温泉旅館に格安で泊まれる!

やはり、これがメインのメリットですね。

食事は食べ放題の定番バイキングはもちろん、別注グルメ食べ放題プラン、期間限定の豪華食べ放題企画などもあり、好きなだけ食べられます。

飲食類の客室への持ち込みが可能ですので、宴会も安上がり!

チェックアウトも12時ですから、ゆっくりできます。

また、宿泊者専用の格安「湯快リゾート直行往復バス」が、大阪・京都・名古屋など主要な駅から石川県の温泉旅館まで毎日運行しており、かなりお得で気軽な温泉バス旅行を楽しめます。

こう見ていくと、お子様連れの家族旅行や食欲旺盛の若い方のグループ旅行には、かなりおすすめ度が高そうですね!

湯快リゾートの何がデメリット?

デメリットというか、湯快リゾートでは、宿泊客の荷物を部屋まで運びませんし、布団も部屋に入った時には敷いてあります。また、食事については、部屋への料理配膳はなく、バイキングですので配膳係もいません。

公式サイトにはその理由として、“それには、理由があります。「日本の温泉を身近にする」と言う志のもとに低価格でより身近に楽しめる温泉の旅をご提案したいと思っているからです。省けるであろうサービスを減らして、そのサービスは価格に還元する。そんなスタイルが私たち湯快リゾートのサービスです。”とハッキリ記載されています。

湯快リゾートをおすすめできる方

湯快リゾートは、人件費を削りに削っての「格安温泉旅館」ですが、リピート客も多く、どういう温泉旅館か理解して利用されている方には好評です。

色々とクチコミを見ても、「食事や温泉に満足した」とか、「また利用したい」という評価が高いものが多いので、リーズナブルな料金ながら満足度は高いといえます。

もちろん、一般的な温泉旅館の手厚いサービスを期待した人の口コミ評価は低いですね。食事、部屋、サービスなど欲を言えばきりがありませんから、それを期待するのならば
それなりの料金の温泉旅館に泊まるべきです。

結論とすれば、湯快リゾートがどういう温泉旅館か理解して利用される方には、おすすめです。きっと、湯快なリゾートになること間違いなし!

個人的には、静寂や趣などに溢れた贅沢な脱日常空間を楽しみたい場合、手厚いサービスを期待できる高級老舗旅館を利用しますし、出張で1泊とか、みんなでワイワイ安く楽しみたいときは湯快リゾートを利用しています。

【湯快リゾートの温泉旅館】

●和倉温泉 (石川県)

■金波荘(バイキングタイプ)

湯快リゾートがリニューアルする前は、「金波荘 今昔振舞(きんぱそう こんじゃくふるまい)」という名称で、和倉温泉が誇る高級老舗旅館の一つでした。

1872年(明治5年)の創業で、和倉温泉開湯の宿として130年の歴史と伝統を誇り、1992年(平成4年)には35億円かけて本館を全面改修し、1994年(平成6年)1月には約14億円を売り上げました。

冬のグルメプランでは、加能ガニ(青色タグ付き)が一杯付いた最上のかにづくし料理が出され、当時は1泊2食で1人52,500円からの宿泊料金でした。

*加能ガニは石川県沖で水揚げされた「ズワイガニ」のことで、橋立漁港を筆頭に金沢港など、加賀、能登の漁港で水揚げされた高品質のカニで青色のタグが付けられています。

2010年(平成22年)から湯快リゾートが運営しています。100室以上の客室でオーシャンビューの眺望を満喫できますし、海と露天風呂の水面が一体化し、無限に広がる絶景が素晴らしい、「インフィニティ展望露天風呂」が売りです。元々、和倉温泉が誇る高級老舗旅館の一つでしたから、満足度はかなり高いと思います。

●片山津温泉 (石川県)

■NEW MARUYAホテル(バイキングタイプ)

湯快リゾートがリニューアルする前は、「癒しの宿 まるや」という名称で、創業は1941年 (昭和16年)の老舗高級温泉旅館です。一時は「北陸国際ホテル」という名称だったこともあります。

1967年 (昭和42年)に新館「天王閣」が新築落し、「ネオン噴水展望銀河風呂」が有名でしたが、1982年 (昭和57年)に改築が行われました。2000年 (平成12年) 頃に「癒しの宿まるや」という名称に変わっています。

平成18年(2006年)から湯快リゾートが運営し、平成23年(2011年)9月1日から「バイキングタイプ」に変更され、名称も「NEW MARUYA」となりました。

大浴場は大理石づくり、館内の廊下にはせせらぎが流れ、それを渡る橋があるなど、バブル期のような豪華絢爛さが色濃く残っています。1日に7回、7色に湖水の色が変化するという柴山潟に面した癒しの宿で、時の流れをゆっくりと湯に浸かりながら至福の時間を楽しめます。

■NEW MARUYAホテル別館(バイキングタイプ)

湯快リゾートがリニューアルする前は、「ホテルよしの」という老舗温泉旅館でした。壁面を北出塔次郎・徳田八十吉・浅蔵五十吉氏らの素晴らしい美術品で飾り、格調高い客室が有名で、数多くの作家が宿泊したことで知られます。

料理についても、冬場はズワイガニや甘エビの料理はもちろん、カモ料理やカモ鍋などユニークな料理が用意されていました。

2008年 (平成20年)に湯快リゾートが女性向けの施設「花・彩朝楽(はなさいちょうらく)」として、オープンさせ、2015年(平成27年)から「NEW MARUYAホテル別館」として運営されています。

片山津温泉の高台にあり、全室より柴山潟が一望できる造りとなっています。開放感たっぷりの露天風呂やミストサウナの人気が高く、徒歩約3分のNEW MARUYAホテルの施設も利用可能です。

■矢田屋松濤園(会席タイプ)

湯快リゾートがリニューアルする前は、片山津温泉で 随一の高級老舗料理旅館である「矢田屋」が、「松濤園」、「梅光閣」という 2 つの旅館を運営していました。

創業は、1896年(明治29年)です。皇室をはじめ多くの文人墨客が逗留した歴史と格式がある高級老舗温泉旅館で、館内の様々な場所に総理や著名人の書、絵画、掛け軸などが展示されています。また、「片山津の歴史は矢田屋の歴史」と云われており、片山津温泉を支える重要な温泉旅館でした。昭和生まれの石川県民で矢田屋を知らない人はいない!というくらい有名な老舗旅館でした。

2006年(平成18年)から湯快リゾートが運営しています。施設の満足度は当然高いのですが、料理についても会席タイプですので料金以上のものが期待できます。おすすめは「立場(たてば)料理」で、その日採れた加賀野菜や魚介類をはじめとする旬の食材を見て、お客が選んだものを調理してくれます。その他に「本膳くずし料理一之膳」、「酒彩の膳」と合わせた三つの趣向によるコース料理を好みに応じて用意してくれます。翌日は朝から美味しい和食膳を堪能することができます。

湯快リゾートの中でもワンランク上の温泉旅館です。

●粟津温泉 (石川県)

■あわづグランドホテル(バイキングタイプ)

湯快リゾートがリニューアルする前も、「あわづグランドホテル」という名称でしたが、最初は1868年 (明治元年)に「対岳館」として創業した老舗ホテルで、1969年 (昭和44年)の新本館オープンにより「ニュー対岳館」という名称になりました。昭和50年代に「あわづグランドホテル」という名称になり、1988年 (昭和63年)に新装オープンをしています。

2004年(平成16年)から湯快リゾートが運営しています。今はファミリーコンセプトとして生まれ変わり、子育てファミリーに優しい宿になっています。「ミキハウス子育て総研」の認定を受けた、限定2室のウェルカムベビールームプランがあります。徒歩1分の別館の温泉・施設も使用が可能です。なお、ここの大浴場は畳敷きですので、初めての方はビックリします。

■あわづグランドホテル別館(バイキングタイプ)

湯快リゾートがリニューアルする前は、「ホテルはし本 天翔閣」という老舗温泉旅館でした。1945年 (昭和20年)に創業し、1979年 (昭和54年)に第二新館「大極殿」をオープン。バブル前の1985年 (昭和60年)に、高級和風数寄屋造りの高級ホテル「ホテルはし本 天翔閣」としてリニューアルオープンしています。

2006年(平成18年)から湯快リゾートが運営しています。あわづグランドホテル同様、自家源泉の美肌の湯が自慢で、中庭を眺めながら露天風呂を楽しめます。本館まで徒歩1分です。

●山代温泉 (石川県)

■彩朝楽(バイキングタイプ)

湯快リゾートがリニューアルする前は、「花月荘」という老舗温泉旅館でした。1957年 (昭和32年)に創業し、1999年 (平成11年)には女性を優遇する旅館として「江戸小町 花ふうせん」と名称を変更しています。

2004年(平成16年)から湯快リゾートが運営しています。何と言っても、湯快リゾートグループ1号館!です。落ち着いた和風造りの情緒ある旅館で、「古代檜風呂」が人気です。檜の香りに包まれながら歴史ある山代の天然温泉を楽しめます。もちろん、温泉は加水なしの天然温泉で肌触りが新鮮です。

●山中温泉 (石川県)

■山中グランドホテル(バイキングタイプ)

湯快リゾートがリニューアルする前も、「山中グランドホテル」という名称で、かつては名鉄系の高級温泉ホテルでした。

2005年(平成17年)から湯快リゾートが運営しています。景勝地「鶴仙渓」までほど近く、周囲の美しい自然を一年を通して楽しめます。「露天風呂」と「大浴場」は加水なしのやわらかな天然温泉です。屋外プールもありますので、夏にはリゾート気分を味わえます。

■花・彩朝楽(バイキングタイプ)<女性専用旅館>

湯快リゾートがリニューアルする前は、「ホテル大黒 せせらぎ亭」という老舗温泉旅館でした。

「花・彩朝楽」は2008年(平成20年)にNEW MARUYAホテル別館の場所にオープンしたのですが、 2015年(平成27年)に現在の山中温泉に移転しました。西日本初の女性専用温泉旅館で、女性向けに作られたおいしいお食事や、岩盤浴が楽しめます。もちろん、温泉は肌に嬉しいなめらかな天然温泉です。

■よしのや依緑園(会席タイプ)

湯快リゾートがリニューアルする前も、「よしのや依緑園」という名称で、かつては八百年の歴史を持つ風情豊かな名門旅館でした。創業は源頼朝が鎌倉幕府を成立した1192年(建久3年)と云われています。

1885年(明治18年)に書家の日下部鳴鶴(くさかべめいかく)によって「依緑園」と命名されました。

国賓や、政客、文化人が多数宿泊しており、作家の吉川英治氏が滞在し「宮本武蔵」を執筆したり、吉田茂元首相が池田勇人首相の後任に佐藤栄作を指名した「山中会談」の舞台にもなったとされています。山中温泉が誇る、「超」の付く高級老舗旅館でした。

2010年(平成22年)から湯快リゾートが運営しています。鶴仙渓のせせらぎにたたずむ名門旅館、しかも会席料理ですから、いい旅の思い出をつくれます。

【大江戸温泉物語とは?】

大江戸温泉物語は、全国で温泉旅館、ホテル、温浴施設、テーマパークの運営事業を展開しており、全38施設(2019年5月末現在)を運営しています。

石川県では片山津温泉「ながやま」と山代温泉「山下家」の2施設を運営しています。

ちなみに、「温泉と旅の楽しさをもっと気軽に何度でも」がキャッチコピーです。

大江戸温泉物語をおすすめできる人は、湯快リゾート同様、大江戸温泉物語がどういう温泉旅館か理解して利用される方です。

【大江戸温泉物語の温泉旅館】

●片山津温泉 (石川県)

■ながやま

大江戸温泉物語がリニューアルする前は、「ホテルながやま」という名称で、設立は1964年(昭和39年)です。片山津温泉の中でも知名度が高く、柴山潟を一望出来るガラス張りの大浴場が人気の政府登録国際観光旅館でした。

2008年(平成20年)から大江戸温泉物語が運営しています。柴山潟が一望できる露天風呂や柴山潟の全景を楽しめる客室、ライブキッチンのあるバイキングが好評で、毎月替わる劇団の熱演が見られる大衆演劇場「ながやま座」やNGGホールでの「歌謡ショー」も人気です。

●山代温泉 (石川県)

■山下家

大江戸温泉物語がリニューアルする前も、「山下家」という名称です。1807年(文化4年)藩政期創業の風格ある老舗温泉旅館で、加賀藩主の湯治場であったと云われています。

実際、館内への入り口横に加賀藩主の湯壺跡があるのですが、加賀藩三代目である「前田利常」の時に、この場所に藩専用の湯壺が作られ、藩主専用の湯治場となっていたとのことです。山下屋が「加賀の本陣」と言われるようになったのは、この事からだそうです。

2009年(平成21年)から大江戸温泉物語が運営しています。太閤秀吉公より拝領した灯篭や、山代温泉を愛した魯山人が彫った「大中盦」の看板など、数多くの文化財が山下家館内に存在します。毎日落語会の開催される温泉宿で、加賀平野を一望できる13F展望露天風呂が人気です。2019年(令和元年)11月8日に女性大浴場をリニューアルオープンしました。

※この記事に掲載されている情報については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。

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