【アメリカンフットボール】分かれば面白い!ゲームのルールと展開を簡単紹介

アメリカンフットボール
「アメリカンフットボール」(American Football)、通称「アメフト」はアメリカの超人気スポーツで、アメリカ国内では「MLB」や「NBA」と並ぶ、若しくはそれらを上回る人気を誇っています。

「アメリカンフットボール」のプロリーグである「NFL」やアメリカ合衆国の大学が参加して行われる「カレッジフットボール」(College football)の大会はテレビなどで人気番組として放映されています。ちなみに、アメリカの歴代視聴率トップ10のうち、「スーパーボウル」が9を占めているのです。

ところが、不思議と日本ではラグビーみたいなスポーツというマイナーな扱いです。

ルールが分かれば、これほど面白いスポーツはないのに、もったいない!

そこで、今回の記事は必要最低限のゲームルールのご紹介です。

例外的な説明はあとまわしにして、超簡単にルールやゲーム展開をご紹介します。

【必要最低限の「アメフト」ゲームルール】

超強いチームと超弱いチームとのゲームで説明

「アメフト」のゲームルールというかゲーム展開をめちゃ強いチームとめちゃ弱いチームとのゲームを想定して説明します。

■いきなりタッチダウンのケース

1/最初のコイントスで強いチームが攻撃を、弱いチームが守備を選択しました。

2/弱いチームが強いチームの陣地へとボールをキックして試合開始です。

3/強いチームはボールをレシーブして、弱いチームの陣地の端にあるエンドゾーンに向って走ります。

4/ここで、弱いチームが強いチームの独走を許し、そのままボールをエンドゾーンに持ち込まれますと、タッチダウンといって強いチームに6点の点数が入ります。(このようなタッチダウンを特にキックオフリターンタッチダウンと言います)

5/タッチダウンの後でもう1度攻撃できるのですが、ゴール・ポスト内にキックする簡単な「トライフォーポイント(1点)」を選択するか、キックせずに再度タッチダウンする難しい「タッチダウン後のタッチダウン(2点)」を選択するかは自由です。

6/ここで強いチームは再度のタッチダウンを成功し2点の追加点をとりました。

7/結局、強いチームは最初の攻撃で合計8点をとることができました。

8/次に、強いチームが弱いチームの陣地へとボールをキックして、今度は弱いチームの攻撃にかわります。

■一発タッチダウンのケース

1/最初のコイントスで強いチームが攻撃を、弱いチームが守備を選択しました。

2/弱いチームが強いチームの陣地へとボールをキックして試合開始です。

3/強いチームはボールをレシーブして、弱いチームの陣地の端にあるエンドゾーンに向って走ります。

4/弱いチームは強いチームの独走を何とかとめることができ、キックオフリターンタッチダウンを許しませんでした。

5/強いチームは、とめられた地点から4回の攻撃権が与えられ、4回の攻撃でパスやランを駆使して10ヤード(9.144m)進むことができれば、再び4回の攻撃権が与えられます。進めなければ攻守交代です。

6/それを繰り返すことができれば、最後はタッチダウンです。

7/しかし、強いチームの攻撃の司令塔であるクオーターバック(QB)は1回目の攻撃(ファーストダウンと言います)でロングパスを繰り出し、味方の選手がエンドゾーン内でキャッチしタッチダウンしました。その後、キックせずに再度タッチダウンして合計8点をとることができました。

*長いパスだけではなく、クオーターバック(QB)が味方の選手にボールを渡し、その選手がエンドゾーン内に走ったり、クオーターバック(QB)自身がエンドゾーン内に走ったりしても一発タッチダウンです。

以上、力の差が極端に大きい場合の攻撃側のゲーム展開です。

では、弱いチームが攻撃側になった場合のゲーム展開はどうでしょうか?

セーフティとパントのケースでみていきましょう。

■セーフティのケース

1/攻守交代で強いチームが弱いチームの陣地の奥へとボールをキックしました。

2/弱いチームは自陣のエンドゾーンのギリギリの地点でボールをキャッチし走りだそうとしましたが、すぐにタックルされ、ほとんど進めませんでした。

3/弱いチームは、とめられた地点から4回の攻撃権が与えられ、4回の攻撃でパスやランを駆使して10ヤード(9.144m)進むことができれば、再び4回の攻撃権が与えられます。進めなければ攻守交代です。

4/弱いチームは、1回目の攻撃(ファーストダウン)で進むどころか、クオーターバック(QB)が自陣のエンドゾーン内でタックルを受けとめられてしまいました。これは、セーフティといって、守備側チームに2点が入ります。

5/セーフティが成立した後はキックオフでプレーを再開します。キックは攻撃側のキックとなり、守備側はレシーブになります。セーフティ後のキックオフは自陣20ヤードの地点からのキックとなります。通常のキックオフは自陣35ヤード地点からとなりますので、セーフティはかなりのダメージになります。

■パントのケース

1/攻守交代で強いチームが弱いチームの陣地へとボールをキックしました。

2/弱いチームはボールをレシーブして、強いチームの陣地の端にあるエンドゾーンに向って走りますが、すぐにタックルされ、ほとんど進めませんでした。

3/弱いチームは、とめられた地点から4回の攻撃権が与えられ、4回の攻撃でパスやランを駆使して10ヤード(9.144m)進むことができれば、再び4回の攻撃権が与えられます。進めなければ攻守交代です。

4/弱いチームは、1回目の攻撃(ファーストダウン)で1ヤード、2回目の攻撃(セカンドダウン)で2ヤード、3回目の攻撃(サードダウン)で3ヤード、合計6ヤードしか進めませんでした。

5/ゴール・ポストまで近ければキックして「フィールドゴール(3点)」をねらえるのですが、遠いので無理です。

6/現在の地点は自陣のエンドゾーンが近く、攻守交代でこのまま攻撃権が強いチームに移るとアッという間にタッチダウンされるおそれがあります。4回目の攻撃(フォースダウン)で残り4ヤード進めれるかというと、それも力量的に難しいと思われます。

7/結局、弱いチームは、4回目の攻撃(フォースダウン)でパントを選択しました。

8/パントとは4回目の攻撃地点から敵の陣地の奥へとボールをけり自身の陣地を回復する方法です。そして、攻守交代となります。

以上、様々な要素のある「アメフト」のゲーム展開を単純化してご紹介しました。1度も「アメフト」を観戦されたことがない方でも、何となくわかるのではないでしょうか。

【もうすこしくわしく】

「アメフト」が行われる競技の場

「アメフト」の「フットボール・フィールド」

バレーボールやバスケットではコート、サッカーではフィールドとかピッチと呼ばれる試合を行うために設けられる競技の場があります。

「アメフト」でも、「フットボール・フィールド」という、アメリカンフットボールの競技の場があります。

大きさは、縦が100ヤード(91.4m)のフィールド・オブ・プレー(両ゴールラインの間)と、この両端にある10ヤード(9.14m)のエンドゾーン(このゾーンにボールを持ち込めればタッチダウン!)からなり、横は160フィート(48.7m)です。

エンドライン上にはゴール・ポストがあります。

高さは30フィート以上(10フィートの高さにクロスバーがある)で、幅は18.5フィートです。

このゴール・ポストのバーの間にボールを蹴り入れても得点となります。

まずは、攻撃チームと守備チームに分かれる

まずは、試合前のコイントスで、攻撃(オフェンス)チームと守備(ディフェンス)チームに分かれます。

フィールドで1度にプレーできる1チームの人数は11人です。

ゲーム時間

ゲーム時間は原則として60分で、各15分ずつ4つのクォーターからなります。(関西学生アメフトのDiv.1は1クォーター12分で、試合時間は計48分になります。)

試合時間が止まる場合はゲーム時間に加えられませんので、1クォーターで30~40分前後、1試合で約2時間から2時間半程度が一般的なゲーム時間です。

第1、2クォーターが前半で、第3、4クォーターが後半です。前半と後半の間にハーフタイム(休止時間)が設けられています。

試合開始

守備(ディフェンス)チームがボールを敵の陣地に奥深くキックして、攻撃(オフェンス)チームがレシーブし、守備(ディフェンス)チームのエンドゾーンへのタッチダウンをめざし走ります。

走るのが難しいと思えば、手を挙げて「フェアキャッチ(Fair catch)」の意思表示をします。フェアキャッチとは、キックされたボールをキャッチ後にリターンする権利を放棄することで、ボールをキャッチ後の安全を得る行為です。

ゲーム展開

攻撃は4回できます。4回で10ヤード進めば、再び4回の攻撃権を得ることができます。1回目の攻撃で10ヤード進めば、そこから再び4回の攻撃権を得ることができるということです。

うまくいけば、「タッチダウン」、「トライフォーポイント」、「タッチダウン後のタッチダウン」、「フィールドゴール」につながりますが、うまくいかなければ「パント」で陣地を回復することになります。

勝敗は?どのような時に点が入る?

勝敗は他の球技同様、点数です。

では、どのような時に点が入るのでしょうか?

1)エンドゾーンにボールを持ち込んだ「タッチダウン」(6点)

2)タッチダウン後にゴール・ポスト内にキックした「トライフォーポイント」(1点)

3)タッチダウン後にキックせずに再度タッチダウンする「タッチダウン後のタッチダウン」(2点)

4)4回目攻撃に失敗し、ゴール・ポスト内にキックする「フィールドゴール」(3点)

5)オフェンスのボールキャリアが自陣のエンドゾーン内でタックルされると、「セーフティ」といって、ディフェンス側に(2点)

アメフトの超簡単なルール解説動画

動画は関西学院大学ファイターズが制作したアメリカンフットボールのルールを超簡単に解説した動画です。

わずか数分の動画ですが、必須知識が凝縮されていますのでご覧下さい。

Ⓒ関西学院大学ファイターズ

第74回毎日甲子園ボウルのハイライト動画

動画は昨年12月に開催された三菱電機杯第74回毎日甲子園ボウルのゲームハイライトです。

甲子園ボウルはアメリカンフットボールの大学王座決定戦で、今年のゲームも見どころ満載で、かなり楽しめました。これ以外にも数多くのゲームがYouTubeで公開されていますので、この機会にぜひお楽しみ下さい♪

Ⓒ関西学生アメリカンフットボールリーグ

【 ま と め 】

今回は簡単に「アメフト」のルールやゲーム展開についてご紹介しましたが、「アメフト」のルールは多義にわたり複雑です。

しかし、1度に覚えなくても試合を楽しみながら覚えていけますので、ぜひ身近な日本の学生アメフトや社会人のXリーグなどから観戦されたらいかがでしょうか?

【注1】 本記事の埋め込み動画につきましては、YouTube利用規約に基づき、埋め込み許可をされている「公式PV」を、埋め込みコードを変更せずに使用しています。

※この記事に掲載されている情報については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。

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