明日からクール・ビズが始まります。ただ、今年は感染予防として長そでの方が無難かもしれません。
しかし、私は極端な暑がりですので、たぶん明日からクール・ビズです。
2020年クールビズの期間
2020年のクール・ビズ期間は、例年通り5月1日~9月30日の予定となっているのですが、環境省は2021年からクール・ビズ実施期間の呼びかけを廃止するとしました。
クール・ビズというのは、2005年4月に行われた環境省の一般公募によって決まった名称で、当初の実施期間は6月1日から9月30日までとなっていたのですが、2011年の福島の原発事故などによる電力不足も考慮して、実施期間を5月1日からに変更しています。
まあ、毎年のことですから、今さら説明する必要もないのですが、来年からはどうなるのでしょう?。
クール・ビズの呼びかけを廃止
クール・ビズの呼びかけを廃止したのは、環境省が所管する啓発事業の効率化が目的だそうです。環境相の小泉進次郎氏は記者会見で「ネクタイを締めるかどうかは一人ひとりが決めていくことが大事」と説明しました。まあ、お父さんが始めさせて、息子さんが終わらせたという格好になってしまいました。
官公庁が期間を指定することで、日本全体が衣替えのように軽装をスタートしていましたが、個々の判断となると「ビジネスマンはネクタイ!」という古い考えの方が多い会社では逆戻りするかもしれませんね。
ただ、最近は、IT企業などの先端企業に見られるように、クールビズに限らず通年ノーネクタイを許容するオフィススタイルが普及しています。まあ、古い慣習や形式が次々と打破されているかんじですね。特にジャッケットの下にTシャツなどはスゴスギです。
そのうち、通年ノーネクタイがビジネス・エリートの象徴になる日が来るかもしれません。
それはそうと、何故、ネクタイが必要になったか、ご存知ですか?
ネクタイが必要なわけ
2016年(平成28年)は「スーツ生誕350周年」なので、スーツ生誕は1666年(寛文6年)まで遡ります。そして、この出来事こそ、ネクタイがスーツのアイテムとして必要になった理由の一つなのです。
1666年10月7日にイギリスの国王であったチャールズ2世が、「衣服改革宣言」を出してネクタイやジャケットなどの男性の服装を規定したことが始まりと言われています。そして、そのポイントは、上着+ベスト+下衣+シャツ+ネクタイという、スリーピース・スーツの原型のような、英国スーツのセットが誕生したということです。
それが男性の正装として、社会の変化を反映しながら定着し、現在まで続いているというかんじです。言葉をかえるなら、スーツというのはセットであり、シャツを着て、ネクタイを締めて、ようやく完成するスタイルだと言えます。
ですから、「ネクタイが必要なわけ」には、細かい具体的理由はありません。男性の正装の常識として社会に定着しているというのが理由です。それゆえ、ネクタイを締めているというだけで、高級ホテルや公共の場の出入りが許され、社会の一員として認められるようになっているのです。それも世界的な話です。まあ、ネクタイというのは本当に不思議なアイテムです。
この常識を表す実験がアメリカで行われました。上はTシャツ、下は穴があいたジーパンという姿の男性が街行く人を呼び止めて、「財布をなくしました。家に帰るのに1ドル貸していただけませんか?」と声をかけまくったところ、お金を貸してくれた人は誰一人いませんでした。
しかし、同じ男性が今度はスーツをビシッと着こなして、街行く人を呼び止めて、「財布をなくしました。家に帰るのに1ドル貸していただけませんか?」と声をかけると、人々は次々と1ドルを貸してくれたそうです。
どこの馬の骨?と思われるか、可哀そうな紳士と思われるか。結局、人々は身なりで判断するものだという実験結果でした。
そのような話を聞くと、この社会では、まだまだネクタイは存続しそうですね。
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